世界的に活躍中のジャズ・ピアニスト:ハクエイ・キムさん、
既にレコーディングやライヴで何度かお世話になっているブラジル人サックス/フルート奏者グスターボ・アナクレートさんとのトリオによる、
Jazzy Triangle 公演@中目黒 楽屋(らくや)。
50人も入れば満員の小さなライヴハウスだが、
ステージの半分近くをグランドピアノが占めるているように、
ブルーノート出身というオーナーさんの
音への強いコダワリが伝わってくる。
料理もタイやベトナムなどのアジアン・フードが美味しく、
グルメな方にもちょっとは知られる存在である
ライヴ・レポートの前に、まずは秘蔵のリハーサル・ショットをいくつか。
なにせ今回は、ジャズを共通言語とする国際派ミュージシャン2人と、
自称 “なんちゃってジャズ” の今井優子による変則トリオ。
なので彼女にとって、これは大きなチャレンジと言える。
しかも実のところ優子さんは、
これまでジャズを本格的に歌った経験がない。
そのため少し前からジャズのフォーマットに慣れるため、
2人と軽い音合わせを重ねていたのだ。
楽屋でのパフォーマンスを選んだのも、
アコースティック・ピアノ主体の小編成だからこそ、である。
またもうひとつの試みとして、
今回からスタイリストのKeiさんが優子さんのステージ衣装担当に。
これでアルバム/写真集用のフォト・セッションから
参加していただいてるヘアメイクのEllieさん、
今井家次女:由紀さん含め、長身美女トリオの揃い踏み。
チビっちゃいのは、当の優子さんだけなんだな
ちなみの優子さんが着ていた ふわっとしたシックなドレスは、
かの ungaro の生地なんだそうです
ライヴは、まずピアノとサックスのインストでスタート。
グスターボさんのサックスをフィーチャーし、
オーディエンスが程よく温まったところで優子さん登場。
<For Oneself>から快調に飛ばし始めた。
ジャズ・ライヴは初めてとは言っても、
元々がジャズ好きの母親の影響でシンガーになった人なので、
ただ歌が上手いのではなく、ジャズに対する天性の勘の良さがある。
ふくよかなヴァイブがあり、声を張ると少しくぐもるのも、
ジャズを歌う女性シンガーとして大きな武器だ。
今井優子はポップスだけではない、というか、
彼女は敬愛する故・松原みきさん以上に、
ジャズ向きのヴォイスを持っているのだな。
今回のセットリストも、
彼女のオリジナル・レパートリーからジャズ色のあるもの、
シットリとオトナの雰囲気で聴かせたい楽曲を選び、
なおかつジャズ・スタンダード系のカヴァーをいくつか。
アレンジを担うハクエイさんと話したのは、
コテコテのジャズ・スタンダードではなく、
優子ファンも自然に入って来られるポップ・ジャズ路線を敷くことだった。
聞けばジャズ系のピアノ歌伴は、
左手でかっちりリズムを刻めばポップス寄りの展開になるし、
逆にリズムを抜くとジャズっぽく聞こえる。
だからハクエイさんは、
楽曲そのものや優子さんの歌い方に反応しながら、
そうした微妙な変化をつけて弾き分けていたのだ。
そしてグスさんはアルトとソプラノ・サックス、
フルートを頻繁に持ち替えながら、柔らかな音色でオブリを差し、
表情豊かなアドリブを披露する。
もちろんテクニックも超一流だけど、
何よりフレーズの組み立てに個性が滲むのだな。
アコースティック・セットということで、
自ずとソフトなミディアムやバラード調の楽曲が多くなったが、
いつもハイライトになるラテン・フィールの<I Wish>は、
今回ハクエイさんの躍動するピアノに乗って。
グスさん優子さんのスキャット・ユニゾンは、手に汗握る見せ場になった。
インターバル後は、再びハクエイさん&グスさんのインストで始まり、
強いリフを持つ<Puzzle>で優子さん再登場。
イリアーヌのスロウ・ボッサ<I’m Not Alone>、
ダイアナ・クラールも歌っている<Devil May Care>といった
ジャズ・カヴァーは、まさにこの日のもうひとつのハイライト。
特に<Devil May Care>は弾けるようなグルーヴが印象的で、
そのスピード感を変えることによって受ける印象が大きく変わる。
リハーサル時もテンポを変えながら何度もトライ。
悪戯っぽさを感じさせるアレンジが楽しかった。
そして本編ラストは、
最新アルバムからこの日唯一のチョイスとなった人気曲<Love Squall>。
これもやはりバンド・アレンジよりは少しだけスロウ・ダウンし、
シットリ感を増幅させた。
アンコールは、ド定番のジャズ・スタンダード<Nigth and Day>を、
レイラ・ハザウェイ版のアレンジで。
普段はバンド・フォーマットでライヴを演る優子さん。
5月のアコースティック・セット@六本木Birdlandのライヴも
いつもよりジャジーな展開だったが、
バンドの編成自体はドラムレスのカルテットで、
音数が少ないワケではなかった。
でも今回はピアノ+リードだけ。
自由度が高い分、ジャズのライヴに不慣れな優子さんにとっては
スリリングな瞬間もあり得たものの、
最終的には危なっかしいトコロもなく、
イイ感じでハネることができた。
もちろんハクエイさん、グスさんの見事なサポートあってのことだけど、
同時にそれぞれのフレキシビリティも存分に発揮されたから素晴らしい。
むしろ一番ヒヤリとしたのは、MC中のお客様とのやり取り。
何度か今井ライヴに来て頂いてるファンの方なら笑ってもらえたと思うが、
マイク越しのお客さんイジリの巧みさには、
ハクエイさんも感心していた
まあ、実はチョッピリ天然入ってるだけなんですけど…
いずれにせよ、是非このラインナップでもう一回、
という声が多数 寄せられたほど好評で、
この路線でカヴァー・アルバム作って!なんてご意見も。
ひとまず再演を検討させて頂きます
では多数のお越し、どうもありがとうございました。
差し入れもいっぱいで感謝
来月は11日(金)の『ONE NIGHT SPECIAL 今井優子~原点回帰1987』@渋谷JZ Brat、22日(火)のファン・ミーティング@築地・汐留 Blue Mood が控えてます。
更に11月24日(日)には若手のトップ・ミュージシャンを従えての『Performance 2019 Vol.7 ~ with Awesome Young Cats』@六本木 Birdland のご予約も受付中(メンバー紹介・ライヴ詳細・ご予約はこちらから)
年内最後のバンド・フォーマットのライヴ・ステージになりますので、
奮ってご参加くださいませ
12月にはジャンク・フジヤマさんのライヴ・ゲストも決まっています。
この組み合わせならではのデュエット・ソングも披露する予定ですよ〜
【Set List】
1st stage
・instrumental(ハクエイ&グスターボ)
・For Oneself
・Long Time No See
・星空の偶然
・I Wish
・A Way To Myself
2nd Stage
・instrumental(ハクエイ&グスターボ)
・Puzzle
・最後の嘘
・I’m Not Alone(Who Loves You)
・Devil May Care
・Love Squall
アンコール
・Night and Day
なにせ今回は、ジャズを共通言語とする国際派ミュージシャン2人と、
自称 “なんちゃってジャズ” の今井優子による変則トリオ。
なので彼女にとって、これは大きなチャレンジと言える。
しかも実のところ優子さんは、
これまでジャズを本格的に歌った経験がない。
そのため少し前からジャズのフォーマットに慣れるため、
2人と軽い音合わせを重ねていたのだ。
楽屋でのパフォーマンスを選んだのも、
アコースティック・ピアノ主体の小編成だからこそ、である。
またもうひとつの試みとして、
今回からスタイリストのKeiさんが優子さんのステージ衣装担当に。
これでアルバム/写真集用のフォト・セッションから
参加していただいてるヘアメイクのEllieさん、
今井家次女:由紀さん含め、長身美女トリオの揃い踏み。
チビっちゃいのは、当の優子さんだけなんだな
ちなみの優子さんが着ていた ふわっとしたシックなドレスは、
かの ungaro の生地なんだそうです
ライヴは、まずピアノとサックスのインストでスタート。
グスターボさんのサックスをフィーチャーし、
オーディエンスが程よく温まったところで優子さん登場。
<For Oneself>から快調に飛ばし始めた。
ジャズ・ライヴは初めてとは言っても、
元々がジャズ好きの母親の影響でシンガーになった人なので、
ただ歌が上手いのではなく、ジャズに対する天性の勘の良さがある。
ふくよかなヴァイブがあり、声を張ると少しくぐもるのも、
ジャズを歌う女性シンガーとして大きな武器だ。
今井優子はポップスだけではない、というか、
彼女は敬愛する故・松原みきさん以上に、
ジャズ向きのヴォイスを持っているのだな。
今回のセットリストも、
彼女のオリジナル・レパートリーからジャズ色のあるもの、
シットリとオトナの雰囲気で聴かせたい楽曲を選び、
なおかつジャズ・スタンダード系のカヴァーをいくつか。
アレンジを担うハクエイさんと話したのは、
コテコテのジャズ・スタンダードではなく、
優子ファンも自然に入って来られるポップ・ジャズ路線を敷くことだった。
聞けばジャズ系のピアノ歌伴は、
左手でかっちりリズムを刻めばポップス寄りの展開になるし、
逆にリズムを抜くとジャズっぽく聞こえる。
だからハクエイさんは、
楽曲そのものや優子さんの歌い方に反応しながら、
そうした微妙な変化をつけて弾き分けていたのだ。
そしてグスさんはアルトとソプラノ・サックス、
フルートを頻繁に持ち替えながら、柔らかな音色でオブリを差し、
表情豊かなアドリブを披露する。
もちろんテクニックも超一流だけど、
何よりフレーズの組み立てに個性が滲むのだな。
アコースティック・セットということで、
自ずとソフトなミディアムやバラード調の楽曲が多くなったが、
いつもハイライトになるラテン・フィールの<I Wish>は、
今回ハクエイさんの躍動するピアノに乗って。
グスさん優子さんのスキャット・ユニゾンは、手に汗握る見せ場になった。
インターバル後は、再びハクエイさん&グスさんのインストで始まり、
強いリフを持つ<Puzzle>で優子さん再登場。
イリアーヌのスロウ・ボッサ<I’m Not Alone>、
ダイアナ・クラールも歌っている<Devil May Care>といった
ジャズ・カヴァーは、まさにこの日のもうひとつのハイライト。
特に<Devil May Care>は弾けるようなグルーヴが印象的で、
そのスピード感を変えることによって受ける印象が大きく変わる。
リハーサル時もテンポを変えながら何度もトライ。
悪戯っぽさを感じさせるアレンジが楽しかった。
そして本編ラストは、
最新アルバムからこの日唯一のチョイスとなった人気曲<Love Squall>。
これもやはりバンド・アレンジよりは少しだけスロウ・ダウンし、
シットリ感を増幅させた。
アンコールは、ド定番のジャズ・スタンダード<Nigth and Day>を、
レイラ・ハザウェイ版のアレンジで。
普段はバンド・フォーマットでライヴを演る優子さん。
5月のアコースティック・セット@六本木Birdlandのライヴも
いつもよりジャジーな展開だったが、
バンドの編成自体はドラムレスのカルテットで、
音数が少ないワケではなかった。
でも今回はピアノ+リードだけ。
自由度が高い分、ジャズのライヴに不慣れな優子さんにとっては
スリリングな瞬間もあり得たものの、
最終的には危なっかしいトコロもなく、
イイ感じでハネることができた。
もちろんハクエイさん、グスさんの見事なサポートあってのことだけど、
同時にそれぞれのフレキシビリティも存分に発揮されたから素晴らしい。
むしろ一番ヒヤリとしたのは、MC中のお客様とのやり取り。
何度か今井ライヴに来て頂いてるファンの方なら笑ってもらえたと思うが、
マイク越しのお客さんイジリの巧みさには、
ハクエイさんも感心していた
まあ、実はチョッピリ天然入ってるだけなんですけど…
いずれにせよ、是非このラインナップでもう一回、
という声が多数 寄せられたほど好評で、
この路線でカヴァー・アルバム作って!なんてご意見も。
ひとまず再演を検討させて頂きます
では多数のお越し、どうもありがとうございました。
差し入れもいっぱいで感謝
来月は11日(金)の『ONE NIGHT SPECIAL 今井優子~原点回帰1987』@渋谷JZ Brat、22日(火)のファン・ミーティング@築地・汐留 Blue Mood が控えてます。
更に11月24日(日)には若手のトップ・ミュージシャンを従えての『Performance 2019 Vol.7 ~ with Awesome Young Cats』@六本木 Birdland のご予約も受付中(メンバー紹介・ライヴ詳細・ご予約はこちらから)
年内最後のバンド・フォーマットのライヴ・ステージになりますので、
奮ってご参加くださいませ
12月にはジャンク・フジヤマさんのライヴ・ゲストも決まっています。
この組み合わせならではのデュエット・ソングも披露する予定ですよ〜
【Set List】
1st stage
・instrumental(ハクエイ&グスターボ)
・For Oneself
・Long Time No See
・星空の偶然
・I Wish
・A Way To Myself
2nd Stage
・instrumental(ハクエイ&グスターボ)
・Puzzle
・最後の嘘
・I’m Not Alone(Who Loves You)
・Devil May Care
・Love Squall
アンコール
・Night and Day